「美容×スポーツ」
紙飛行機のようなクラブハウスちふれ化粧品飯能研修センター


鮮やかなグリーンに、折り紙のような正方形のクラブハウス。
美容とスポーツの架け橋となる、真っ白な紙飛行機がふわり舞い降りた。

Photo : Nobuaki Nakagawa & Kana Tanabe 
Text : Kana Tanabe

INTERVIEW

ちふれホールディングス株式会社 取締役 
鈴木康之さんにお聞きしました

社員の研修施設として、心地のいいリフレッシュスペースとして、頑張っている女性アスリートのクラブハウスとして、地域の方との共創の場としてこの施設は生まれた。現在はなでしこリーグに加盟する「ちふれASエルフェン埼玉」のクラブハウスとしても利用されている。

この施設で目指したことや特徴はなんですか?
当社の故島田雄二名誉会長が長年抱いていた「社員が皆で集まって会社イベントを開催できる施設をつくりたい」との想いを実現するとともに、「頑張る女性を応援する」という当社の取り組みの象徴となる施設とすることを目指しました。予算は厳守ですのでシビアでしたが、設計についてはプライムさんにお任せしておけば大丈夫、と安心して進めることができました。
特に気に入っているところや、実際にできてから 気づいたことは?
施設のなかで気に入っているところはいろいろありますが、特に、「カフェテリアからのグラウンドの眺め」が好きです。グラウンドについては、人工芝の色が自然な鮮やかさで、女子サッカーチームが利用する施設としてふさわしいと思いました。化粧品会社の研修施設と女子サッカーチームのクラブハウスという複合利用を検討した結果、出入り口が多くなっており、実際に想定どおりで使いやすいのですが、戸締り箇所が多くて大変な面があるようです(笑)。
予想外のことや想定外の使われ方はありましたか?
カフェテリアについては、計画時においても、女子サッカー選手が練習後に食事を取れるようなスペースとして利用することは想定していたのですが、想定以上にガッツリと食事を作り、食べる状況が発生しています。現在、そうした状況でも対応できるよう改修も検討しています。

印象に残ったイベントなどはありますか?
社内の恒例行事になっている「島田雄二杯」です。この行事は、当社の川越・飯能勤務者と渋谷勤務者によるサッカー対決を中心に、社員家族も楽しめるバーベキュー等の企画も同時に開催するものですが、研修センターとグラウンドが一体となっているからこそ実施できる、この施設の特徴をしっかりと引き出した行事になっていると自負しています。
使っている人々の声、感想は?
社内研修でセミナールームを使用している社員からは、「リラックスして集中できる環境」との意見が出ています。女子サッカーの選手もいろいろと感想を言ってくれますが、まとめると、「こんなにセンスが良くて使いやすい施設は他にはないので、感謝の気持ちを持って、大事に利用します!」という感じです。
施設の今後の役割など、もし何か感じたことがあれば教えてください。
女子サッカー界もプロリーグ化に向け進んでいます。ファン・サポーターや地域の方々などに、今後さらに開放した施設にしていきたいと考えています。
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