「木×巨大ガラス」
究極のコラボレーションの家東松戸の家|千葉


レトロで珍しい列車が走る、のどかな風景。
眺めていると、線路に面して建つこの建物に思わず目がとまる。

Photo : Nobuaki Nakagawa & Kana Tanabe 
Text : Kana Tanabe

夫婦そろって家具が大好きなSさんのご自宅。
家具だけでなく、空間の作り方、さりげなく飾られた雑貨やオーディオ、料理を盛る皿…その一つ一つにセンスやこだわりが感じられる。

ガラスと木材という、どちらも扱いの難しい素材。
ご主人が建材メーカーで働いていることから実現した、
究極のコラボレーションの家なのだ。

INTERVIEW

Sさんご夫妻に聞きました



プライムに依頼したきっかけは?
妻:イメージは平屋なんですよ。雑誌で前橋の家(2006)を見てプライムにお願いしたいと思ったのがきっかけです。でも家が建つ前に土地だけを見たときは正直「小さいな」って思っていたんですよね。ところが、家が建ったら広くなったように感じたんですよ。すごく不思議で、魔法みたいだなぁと思ってびっくりしました。
どんなことを依頼しましたか?
妻:なにより、ふたりとも家具が大好きで、持っている家具を生かしたいと思っていたんです。「こだわりの家具に囲まれて暮らすなんて、いいなぁ」と思って。プライムにお願いしました。そうしたら、担当の方が家具を含めた図面と模型を作ってくれたんですよ。びっくりしましたね。電話の位置まで決めますよって言ってくれて。私たちのこだわりをそこまで考えてくれるのか、と驚きの連続でした。
木材が使われているのに、「ログハウス」のようなごつさが無いというか、スマートですよね。
夫:そうですね。木材の壁も、間にガラスを使うことで重々しさを感じさせないし、閉鎖的な感じがしないでしょ。これこそ、まさに「素材の極限に挑戦した家」でしょうね(笑)。
旦那様はバンド活動をされているのですよね?
夫:はい。今、僕が活動しているバンド「FROITO」の新曲をレコーディング中なんですけど、この家でPVを撮影したいなと思って話を進めているところなんです。バンドのPVに家が出てくるってのも、なかなか面白いでしょ?
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2018年、Sさん夫妻は鴨川市に宿泊施設「yliad(イリアード)」をオープンし、運営を開始した(PRIME設計)。
完全プライベート貸別荘で、観光・海遊び・サーフィンの拠点として、夜はウッドデッキで星や海岸のイルミネーションを見ながら、BBQなども楽しむことができる。
Sさんの描く、暮らしのこだわりへの追求、挑戦が今後も楽しみだ。

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